伽羅創記

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zoom RSS 錦の夢

<<   作成日時 : 2009/08/31 11:21   >>

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  先月末から、日本和装USAの「きもの教室」に通いはじめた。三味線を教えてもらっている方から勧められたものだ。三味線やるなら、きものぐらい一人で着れなきゃダメだと言われた。
「無料クラスよ。私も行ったの。いい機会だから行きなさい」
「えー、だってきものなんか持ってないし」
「練習用の一式貸してあげるから」
「あっしはどっちかというと、旗本退屈男の恰好して弾きたいんですけどね」
「莫迦なこと言ってないで、早く申し込みなさい。行かないと、三味線教えてあげないわよ」
 気がすすまねぇな〜... しぶしぶ行きはじめた。週1回で4ヶ月。はるばる日本から招かれたN先生は、うちのおっ母さんと同年代のしゃきっとした方である。はじまったけど、わけがわからん。一体、紐何本使うんだぁ?もたもたしてると、N先生がやって来る。
「なにやってんの、ここはちがうでしょっ!私は口がキツいからね。覚悟しなさい」
 いや、キツい女性には慣れてるからいいんですが、進むの早すぎです。

 今日は帯セミナーという勉強会があった。これも授業の一コマだと言う。日曜日の朝から、行きたくねぇな〜... 日本から業者に通じた講師を呼んで、帯の説明がはじまった。N先生は自分が教える時と違い、私たちに混じってニコニコしていた。
 はじめ興味もなかったが、いつの間にか説明に引きこまれていた。帯の産地、帯のできる工程、帯の種類、わぁー、初めて聞くことばかり。糸繰、整経、意匠図、製織、etc、伝統芸ってすごい! 今までは、帯が50万円するの100万円するのと聞いて「莫迦じゃないかぁ?」と嗤っていたが、あれだけの手間がかかるなら納得だ。時代と共にきものを着る人口が減少し、製造する側も大変に違いない。(製造は複雑な分業システムになっている) 無料で「きもの教室」なんか提供するのは、きものに親しみ、きものを好きになる人を増やしたい(つまり買い手)、という考えからだそうだ。
 西陣、博多、名古屋など帯の数々を見せてもらい、実際、着てみたいきものと帯を簡単に合わせてみることもやった。これがとても面白かった。同じきものでも、帯どめひとつ、帯締めひとつで、印象がガラリと変わるのを目の当たりにした。そしてなにより、日本人の色彩センスには唸らされた。世界一だな。いや〜、きものって美しい!
 こういうセミナーを開くのは、もちろん販売目的もある。
「あなたには、こういうきものが似合うわね。帯はこんなのどう?」
 N先生が合わせてくれたものは、さすが玄人趣味で素敵だった。超高価なものだからそうは買えないが、いいなー、欲しいなー。

画像 セミナーが終わった時、私はため息三連発ってもんだった。
「きものって素晴らしいですね。あらためて実感しました。セミナーに感謝です」
「がんばって、早く一人で着られるようになりましょうね」
 N先生は笑って私の肩をポンと叩いた。
「先生、袴の着方とか教えてもらえないのでしょうか」
「教えられるけど。どうして?」
「いっぺん、旗本退屈男の恰好したいんです。似合いそうでしょ、あっし」
「え、市川歌右衛門?」
「そうです、よくご存知で!」
 N先生は無言で去って行ってしまった。いや、だから女ものは床の間に吊るし用なんだって。


 (写真トップは辻ヶ花織)



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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
着物姿の女性を見ると、うっとりとしてしまいます
旗本退屈男には程遠い冷おろしでした
冷おろし
2009/09/10 19:36
きものは日本人が一番似合いますね。本当にそう思います。
旗本退屈男姿の女性を見るとうっとりする男性、
いたらあぶないか...
カラビ
2009/09/11 02:56

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