伽羅創記

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zoom RSS 無明煩悩

<<   作成日時 : 2015/06/25 13:06   >>

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  東京にいた頃、同じ年頃のある人に会った。彼女はアメリカ人と日本人のハーフだった。英語日本語どちらもネイティヴのバイリンガルで、フリーランスのグラフィックデザイナーをしていた。一度、彼女の家に行った時に驚いた。東京の一等地の広い敷地に建ったお屋敷、離れの茶室まであった。私のアパートの2倍はありそうな彼女の部屋で、まだ今ほど普及していなかったMacの大きなスクリーンに、作りかけの作品が映っていた。近々、ニューヨークにいる弟に会いに行くと言っていた。彼女はものすごく恵まれていて、私が欲しいものはみんな持っていた。私は彼女のことが羨ましかった。

 彼女は左腕がなかった。子供の頃に病気をして、切断されていた。それを知っていて、私は彼女が羨ましくてし方なかったのである。人間の欲望とは、まったくもって勝手で浅はかなものだ。あれが欲しい、これが欲しい、ときりがない時、このことを思い出す。私は思わず左腕をさすっている。
(写真は沙羅双樹)




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