ゾーンに入った那須与一

 先日、『屋島の譽』を練習していて、ふと気づいた。これは「ゾーン」に入った話なのではないだろうか。  私が思い浮かべる那須与一は田舎の純朴な数え17歳、ちょうど夏の甲子園に出てくる地方の高校生のような感じかな。 与一は常日頃、優れた弓の使い手になるため志を高く持って、並々ならぬ稽古と精神修行をしていただろう。17歳の若さでは…
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元総理大臣の暗殺

 私の一番古い記憶にある日本の総理大臣は、白黒テレビで見た佐藤栄作氏だった。どんな人物かなど知らず「ふぅん、偉い人なんだろうな。」というものだった。その佐藤栄作氏の又甥 安倍晋三元総理が真夏の白昼に、1300年前の日本の帝都奈良で暗殺された。令和四年七月八日金曜日。  正午前のテレビで安倍元総理銃撃、心肺停止のニュースが流れて…
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もう梅雨明け!?

 錦心流琵琶 全国一水会の本部の6月演奏会に初めて出演した。まだ両国にあった2年前に出演する予定だったが、コロナ禍で演奏会がことごとく中止になり、今年1月からよくやく再開、出演と相成った。トリがうちの先生だったので「親子共演」だった。いやはや、緊張します。うちの支部の人達が来ていたので...。私はどっちかというと、アウェイの方が気が…
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夏至前夜

 シェークスピアの「夏の夜の夢 Midsummer Night Dream」は夏至前夜にアテネ郊外の妖精の森で繰り広げられる喜劇。あらすじはぼんやり知っているけど、劇はまだ見たことはない。  妖精の王とその妃は痴話喧嘩をしていて、人間の男女2組はみな結婚問題を抱えている。途中妖精パックが間違ってかけた魔法でてんやわんやになるものの…
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感覚でさまようストーリー

 アントニオ・タブッキ「インド夜想曲」を読んだ。実にすーっと読んでしまった。主人公がたどるストーリーに感覚を漂わせていればいいという感じで、久しぶりに快楽のある読み物だった。アラン・コルノーが映画化している。映画の方も原作の雰囲気はまぁまぁ出ていると思った。  親しい友を探しにインドへやって来る。彼の足どりを辿って、最後は…
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藤の花の下で献奏

 ゴールデンウィークのなか日に、藤棚で有名なお寺で琵琶を献奏しました。3年前のブログ記事で「ここで演奏したい」と書いている。あの時はまだ中傳だったからなぁ。奥傳になったら申し込んでみようと思っていたのだろう。そのうちコロナ感染騒ぎがはじまり、なんだかんだとやっと実現した。  このお寺のご住職は気さくな方で、琵琶演奏させてもらえ…
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長い道から花の時代

「花の時代 Le temps des fleurs」というシャンソンがある。聞けば多分、どこかで聞いたことのあるメロディーだと思う。 もともとはロシアのジプシー民謡だったそうで、ロシア革命後まもなくに「長い道」という題で作られた曲のよう。 英語では"Those were the days" という名前になって歌われ…
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ロシアとウクライナについて一考察

 ロシアのウクライナ侵攻から1ヵ月以上が経った。国のパワーでいえばロシアの方が俄然強いのだが、ウクライナ側はヨーロッパと米国の支援を受け、予想以上に対戦している。  21世紀は情報戦だ。あらゆるメディアを通じて、デマ、フェイクニュース、偽映像、プロパガンダが飛び交っている。何を信じていいのかわからない。私は日本のテレビ報道はほとん…
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Una grande nostalgia

 ロシア・ウクライナ戦争で世界に緊張が走っている中、デ・シーカの映画「ひまわり」がにわかに話題に上っている。映画の冒頭にも出てくる一面のひまわりの野原はウクライナで撮影したというのと、戦争で引き裂かれた男女のストーリーが時勢に訴える理由から、映画館でリバイバル上映の運びとなったよう。  あの映画はソフィア・ローレンの演技が素晴…
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「日曜日の憂鬱」を観て

「日曜日の憂鬱」というスペイン映画をNetflixで観た。監督はラモン・サラサール、最近観た中では、かなり印象に残る作品だった。  ブルジョアの豪華な邸宅に住むエレガントな年配の女性アナベルのもとに、35年前に棄てた娘キアラが現れる。キアラは10日間一緒に過ごして欲しいと言い、アナベルは相手の心意がわからないまま同意する。 …
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鍼灸に助けられる

 先週末から、後頭部首のつけ根左の方にイヤ~な違和感を感じていた。痛みではないのだが、じぃーんという痺れのような不快な感覚が波のように上ってくる。同じようなことは数年前にもあった。その時は右側だったと記憶するが、重い物を急に持ち上げたか何かして筋肉か筋に負荷がかかり、それが違和感を引き起こしているのだろうと思った。湿布して二日もした…
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明治の形見 復活!

  何十年も箪笥の肥やしになっている帯がある。上質のもので、地色は濃いめの媚茶、柄もすごく洒落ている。人に見せるとみんな「素敵~!」と言った。着て歩きたいのだが、どうにもならなかった。理由は、誰も結び方を知らなかったから...。  この帯の経緯は、祖母が昭和40年代にある人から譲り受けたものだ。それをきもの好きだった母(祖母には嫁…
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小正月前の風景

  松の内は過ぎ、小正月の前の日曜日、全国的に成人の日を祝っているよう。町はずれの橋には、まだしめ縄飾が立っていた。ここでは初めて見たけど、昔からこうして、近隣の人が橋の無事故・安泰を祈っていたのだろう。 「おまえはうちの人間には珍しく、ツキがあるよなぁ」と父親が言った。そんなこと初めて聞いたし、自分でも思ったことはなかった。 …
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縁 (えにし)、エピファニー

 実家に、明治時代に出版された欧州の地理の本があった。叔母の話では、じいさまの一番上の兄のものだったのではないかとのこと。これを見せられたのは、2016年に帰国して間もない頃だった。シミがあるけど、充分読める。  伯林(ベルリン)の大聖堂の絵図を見つけた時、私は生まれるずーーーっと前からここへ行くことが決まっていたかのような気持ち…
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I surrender

 いつだったか、素晴らしい夕焼けの空を見た。こういうのに出会うと、神様はいるなと思うんですよ。 最近、David Sylvianの "I Surrender"という曲をずっと聞いている。「僕は自分を明け渡す」...自分を明け渡すものに出会えた人はしあわせだろう。
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Still Beautiful

 11月は暴力的だ。手荒く揺さぶりをかけてくる。思いきり高く持ち上げておいていきなり突き落したり、いいも悪いも根こそぎかっさらっていったり。焦がれる想いを味わったのも、新しい土地へひとり降り立ったのも、みんな11月だった。  今、エナジーが大きく変動しているみたいだ。ひどく消耗する。耐えなければならないのは分かっている。だが人間不思議…
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ハロウィーンにバルバラ

  大陸ヨーロッパでは、バレンタインディもハロウィーンも全然ポピュラーじゃなかった。(少なくとも私がいた90年代は) 米国では大々的にやっていましたね。これらは、アングロサクソンのイベントなんだろうか。日本だって、私が子供の頃「ハロウィーン?何それ?」の世界だった。私も言葉ぐらいは聞いたことがあったかも知れないが、意味を知ったのはJA…
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現実を突き抜けた果て

 日本人洋画家、写実、それも昭和初期に創作活動をしていた世代、などといえば、私にすれば一番興味を持たない類のはずだった。なのに展覧会に行こうと思ったのは、案内のポスターに使われていた画家の「自画像」の視線に、心を射竦められた気がしたからだった。確かに、写実という言葉では収まらない何かを直観というほどに感じた。それ以上に、そこへ行けば今の…
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虫の聲たけなわ

    今、秋の虫が大賑わいだ。この九月は、うちの流派が川崎能楽堂で催す恒例「秋の会」に出演した。(コロナ禍のため、昨年は取り止め。) 他流派も合わせ、琵琶の演奏会自体が今はなかなかない。緊急事態宣言下であったし、開催は会長の英断だったと思う。当日は雨模様、更に当初出演者8人だったが、急な欠演も出て5人になってしまった。  私にとっ…
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母の新盆、一回忌

 この八月は、昨年亡くなった母の新盆と一回忌の法要を済ませた。コロナ禍に思慮し、家族四人だけでお寺へ行った。ひっそり静かに執り行うのもいいんじゃなかろうか。  新盆で墓に花と線香を添えていたら、妹が「あ、おふくろさんだ!」と指さした先に、アゲハ蝶が二羽ひらひらと飛んでいた。 「やっぱりねぇ。アゲハなんだよね、お母さん」...家族みん…
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