知っていた風景

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  住んでいる町の旧配水塔は、子供の頃から不思議な異空間という感じがしていた。かなり古い物であることは確かだ。無国籍的というか、誰が設計したのだろうか。町役場の水道課にいた叔母に聞いても、誰も詳しいことは知らないという話だった。
 学生だった頃、友達とここで写真やビデオを撮った。ドイツ表現主義スタイルの建築だ、設計はヨーロッパ人かも知れない、とか言ってたっけなぁ。


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 今は国登録有形文化財に登録されたらしく、こんな解説プレートがあります。1世紀近く前に建てられたものだ。設計者は未だにわからないよう。













画像 高校生の頃、時々寄っていた喫茶店は、今でもやさしくて気さくなYさんが切り盛りしている。久ーしぶりに顔を出した。窓をおおう樹々の緑がとてもいい感じで、BGMもヒーリング系で、気持ちが和む空間だった。
 今の高校生は、喫茶店に来ることもないらしい。自慢焼き(今川焼きみたいなもの)はもうやっていないが、お好み焼きはやっているそうなので、今度ご馳走になろう。昔の味のままかな。
「人って、外から見てるだけじゃわからないこと、たくさんあるよね。よく知ってる仲だと思ってた友達でも」
 そんな話をYさんとしていた。梅雨入りの雨が樹々の葉にあたってはじけ、その度に窓はすりガラスのようにぼやけた。





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