ある貴人の名残り

  平家一門には風雅の道に長けた御仁が多く、中でも三位中将平重衡(しげひら)は囚われの身となった鎌倉の源頼朝の家臣の前で披露した歌・楽曲が見事であったことは、平家物語に描かれている。この時、重衡の側仕えを申しつかっていた千手(せんじゅ)の前という女性が弾く琴に合わせて、重衡は琵琶を奏でたとあるが、他のところでは千手が琵琶、重衡が横笛…
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彼岸の風景

  秋の彼岸の中日、ふと盆と彼岸の違いはなんなのだろうと思い、調べてみた。簡単に言うと、盆は先祖がこちらにやってくる日、彼岸はあの世とこちらの世界が一番近くなる日で、私達が先祖の元へ出向いて供養をする(つまり墓参り)ということだそうです。    九月に入ると早々、田舎ではよく田んぼの畦道に群生して咲く彼岸花を見か…
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この夏の風景たち

 梅雨明け間近頃、夕暮れの水田。     壮大に広がる雲。  田園を走る自動車もヘッドライトを点けはじめる頃。  雨模様の日、山に霞雲…
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思わぬ同居人

 昨日の夜中、部屋の襖の柱にこの御仁がはりついていたのを見つけ、「ひっ、トカゲ!?」と私は竦んでしまった。恐るおそる見たら、丸くて黒い目が意外と可愛かった。でもやっぱり家の中にいられたら、ちょっとねぇ... それ以上中に入って来て欲しくないので襖を閉めようとしたら、一瞬挟んでしまった。うわっ!とまた竦む私。御仁は畳の上に落ち、それか…
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とはずがたり-八月十五日

  琵琶を習いはじめて、もうすぐ1年になる。いつもながら、過ぎてみれば早かった。10月に初伝をいただく予定だ。私の先生は演奏経験が豊かで、広く名を知られている方なので、その先生から認めてもらっての昇伝ならとても嬉しいと思う。  今、私の琵琶は年に1度の「さわりとり」を職人の方にしてもらっている。柱の弦が触れるところ(さわり)に細か…
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蓮の池の女神様

  米国から夏休み帰国している友人と、上野の鈴本寄席へ行った。鈴本、いや寄席は久しぶり。あれ、多分、去年の同じ時期に浅草の寄席へ行って以来じゃないかしら?  昼の部の開演早々に入ったので、正直あまり期待していなかったのだが、どうしてどうして、最初に登場した柳家小はぜから、かなり楽しめた。小はぜさんは昨年11月に二つ目昇進とのこ…
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ずっと言いたかったことは

  梅雨の晴れ間の陽に照らされた垣根の紫陽花と凌霄花の落花の色合いは、昔も今も変わらない。  ニューヨークのイースト・ビレッジに住んでいた時だったが、子供の頃、ある友達に対して自分がやった行為を思い出し、ひどく慙愧の念にかられたことがあった。  その子とは、小学校で一度同じクラスになった。彼女はいわゆる「ハズレ者」で、私も他…
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過去が変様する時

  先日、何十年かぶりに会った小学校、中学校時代を知る友人と話していたこと、そのまま記しておきたいので。 友 「そうだ、イトちんて憶えてる?イビられキャラだった子でさ、踏切り越えたところに住んでた」 私 「憶えてるよ。あいつが住んでたプレハブの家の前、たまに車で通るよ。空き家になって、もう何十年て感じだわ」 友…
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レマン湖 虹の刻

  スイス、ジュネーヴ市は、さすがヨーロッパの金持ちが住んでいるだけあって、とても綺麗な街だった。ほぼ毎日初夏の晴天に恵まれ、気温は高いが湿度低く、まさに私の好きなあの気候だ!  レマン湖に流れ込むローヌ川は、途中で砂利や砂を拾い上げる作業があるらしく、そのため湖の透明度は驚くほど高い。 …
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アルプの山と湖畔の町

  仕事のお手伝いで、スイス、ジュネーヴへ行った。市内観光はあまりできなかったけれど、半日ばかり時間が取れたので、国境を越えたフランスにあるアヌシーという町へ足をのばした。  湖(アㇴシー湖)沿いにアルプ山脈を見上げ、旧市街に中世の石造りの建物が残っている。町中を流れる運河も小じんまりとして綺麗な景観をつくっている。…
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中沢家の人々よ、永遠に!

  去る四月二十三日、三遊亭圓歌師が亡くなった。古典落語ファンの私が好きな数少ない新作の落語家だった。  圓歌師の噺をいつどこで初めて聞いたかは、憶えていない。そのとっぽい口調と明るい悪態に幾度となく吹き出して、いろいろ他にも聞いてみたくなったのだった。とにかく最高だったのは代表作「中沢家の人々」で、何度聞いても声を上げて笑ってし…
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あるじなしとて

 もう花は散ってしまったが、今年は川沿いの千本桜を見に行くことができた。しずかに散る花の下でお弁当を食べる人など、この時期ならではののどかな風景です。  夕方は、近所の人が川岸を散歩している。浅瀬で羽を休める白鷺が、濃くなっていく翳りの中で仄かに浮かんでいた。    子供の頃、近所に写真館があった。記憶にあ…
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もうひとつの花見

         昨日、花曇りの高崎城址の掘の水鏡にうつる花が、たいそう綺麗だった!            春風が水面をふるわせて描く花模様です。            水に浮かぶ花びらの抽象画。              鴨も、波紋アートを制作していた。
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爛漫の、今日...

  ここ近年、三月中に桜が開花することが多くなったように感じるが、今年、関東ではちょうど今が満開だ。桜は入学式などもある四月八日の花まつり前後に満開となるのが、私は最もいいように思う。  一昨日、車で30分ほどのところにある温泉へ行った。一応天然の湧き湯ということで、こんな近場に温泉があるなんて知らなかった。山間の…
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或る田舎町、今

  およそ、吉田健一ほど洒脱な随筆を書く人もいないだろう。父吉田茂の転勤にともなって、少年時代にヨーロッパの各地で過ごし、英語仏語に堪能で、一方、漢文や日本の古典は誰よりも造詣が深い。教養とはなにかと云うなら、吉田健一が日常で体現していたものがそれだ。  氏が私の生まれた町を訪問したことがあったことは、あるところで読んで知って…
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春の彼岸入り

  暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言ったもので、春の彼岸に入ったら余寒も去り、日中は13度を上回る気温が安定してきた。線路の土手あちこちに、黄水仙が咲いていた。  同じ黄色グループ、菜の花。これも今たくさん咲いている。風が運んでくる香りの方は、梅から沈丁花に移ってきた感じだ。 …
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日差し裏切らず

  まだ寒さ引かぬ二月の終わり、それでも日差しは確実に明るくなってきている。今日、道端で瑠璃唐草(オオイヌノフグリ)を見つけた。小さい小さい水色の花たちに会うと「冬の寒さもあと少しだから」と言われている気がする。  畑の方から、ほんわりいい匂いがしてきた。野生の白梅だ。 …
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春一番の頃

  垣越しの白椿が咲きはじめた。その数日後、春一番が吹くとの予報が出た。春一番、久しぶりに聞いた。米国、少なくとも東海岸方面では、聞いたことがない。  ここのところ、よく図書館へ行く。町はずれにある新しくできた文化会館内にあり、広々して綺麗な場所だ。歩…
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大寒の日曜日

 大寒の最中だそうで、冬景色の山の湖(貯水池)まで行ってみた。釣り舟がない湖面は、鏡のような静寂を張っていた。  橋の真ん中から北を臨む。雪を被っているのは、上州三山のひとつ赤城山。  町へ戻り、城址公園へ…
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謹賀新年 平成二十九年

  新年あけましておめでとう御座います。  久しぶり~の日本のお正月を楽しんでいる。最後は確か1996年だったから、21年ぶりかな。このブログもはじめてから10年が経った。そうなのね~、しみじみ...たいていのことは、過ぎてしまうと早く感じる。    今年は酉年ですね。新年の抱負は特別考えていません。まぁ、やるべきことは確実に…
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