伽羅創記

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<<   作成日時 : 2013/01/24 11:20   >>

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  ギャーギャー走り回ってる子供を見て「うるさいなぁ。あー、子供ってイヤ!」と言う自分自身をふり返れば、それどころじゃなくうるさいガキだったのである。男子女子合わせても、私よりうるさいのはまずいないんじゃないか。怒られても怒られてもまるで懲りない。結局、大人になるまでその調子だった。元気も度を過ぎれば傍(はた)迷惑だ。 行儀よくおとなしい子を見るとよく、自分もああだったらよかった、そうすりゃ、あんな恥もかかずにすんだのに、と思ってた。しかしつい先日、意外な発見をした。

 米国でも日本でも、子供を対象にした犯罪は後を絶たない。年々増加傾向にあるとも聞くが、そういうのは昔からあった。特に女の子は、直接的な被害に遭わないまでも、大人から性的対象に見られた言動をとられ、不愉快な思いをしたようなことは誰でも経験があるだろう。
 子供を対象にした性犯罪でターゲットになりやすいタイプというのは、美少女とか可愛い恰好しているとかではなく「おとなしそうな子」というのが一番多い。それはそうだろう。危害を加える側にすれば、思い通りになりやすく、誰にも言わずにいてもらった方がいい。逆にターゲットになりづらいのは、うるさ型の子だ。ははぁ、そう言えばそうだよ。
 小学校の時、子供に猥褻行為をする大人が出没したことがあった。クラスで先生が、最近、知らない男の人に声をかけられた子はいるか、と聞いた。4、5人の女子が声をかけられていた。白い車に乗っていて、遊んでいたら近づいて来てズロース下ろされたり、胸を掴まれたりもしていた。幸い、決定的な被害に遭った子はいなかった。みんなよく遊んでた仲間だったから、その男は私を見かけたことがあった可能性はある。でもいつもギャーギャー走り回っていたから、いの一番にターゲットから外されたのかも知れない。私はうるさいガキだったお陰で、けっこう助かっていたところあるんじゃなかろうか。

 性犯罪の被害者になった子供は、その後の人生に深いトラウマが残る。子供相手の犯罪ほど憎むべきものはない。ターゲットになりづらいのなら、どいつもこいつもギャーギャーうるさくしててくれた方がいい。被害者が増えるよりずっといい。

 かくいう私も、1、2度、危ないことがなかったわけじゃない。小学校3年生ぐらいだったが、家族と行った遊園地のお化け屋敷にどうしても入りたくて、一人で入ったことがあった。知らない男が「恐いなら、一緒に行ってやるよ」と馴れなれしく声をかけてきた。はじめは警戒心もなかったのだが、そのうちおんぶしてやるとか、逆に自分をおんぶしてくれとかやりだした。だんだん、これはおかしいぞと感じはじめた。このままじゃいけない、でもどうしようと不安ではり裂けそうになっていたその時、若いアベックが通りかかった。私は意を決して女の人に「おねえさん、このお化け屋敷恐いよ。恐くてしかたないから、一緒に行って!」と抱きついた。男は引き離そうとしたと思うが、私は「ヤダヤダ、恐いからおねえさんたちと一緒に行くっ!」ともう必死でおねえさんにへばりついた。おねえさんは笑いながら「そう。じゃあ一緒に行きましょう」と言ってくれた。まさに救われた瞬間だった!お化け屋敷は全然恐くなかったが、私はなにか出てくる度にギャー、恐いよー、と大げさに叫んだ。ふと気がつくと、男は消えていた。やっぱり危ないやつだったのだと思った。私はアベックにお礼もそこそこ、お化け屋敷から駆け出して、家族のところへ戻った。
 あのおねえさんは、天の助けだった。もし彼女に「なによ、デートの邪魔して。うるさいからあっち行って!」と拒まれていたら、私は変態野郎の餌食だったろう。考えると心底ゾッとする。このことを思い出し、私はうるさいガキでもとりあえずは拒絶しないことを誓った。

 物事は一長一短、傍迷惑なうるさいのも、役に立つことがあるのだ。子供の私がしたり顔で笑っている。






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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
子供に対する性的嫌がらせは、昔からあったと思いますが、今は表に出やすい時代になったんでしょうね。
そしてやはり、現代においては、その種の趣向を持つ方を対象とした刺激物が結構大きなマーケットを持っているのも、問題だと思います。

ちなみに私は子供の頃からそうした嫌な目によくあってきましたよ。

お話の中のカーラビンカさんのように、明るく元気のよい太陽みたいなお嬢さんに憧れましたが、いくら努力しても痛々しい自分を拭いされず(爆)、自分を受け入れつつ守る事を覚えました。

お化け屋敷のカップルは天の救いですね。
きっとそのお姉さんは、何か気付いていらしたのではないですか?
そんな気がします。
真奈
2013/01/24 18:57
真奈さん、こんにちは。
奥ゆかしくて可愛らしい女の子だった真奈さんは、言い寄られることも多かったでしょう。わかりますよ。知り合いの一人も、おとなしい子供だったので言い寄られやすかったと言ってました。そういう大人の行為が、どんなに嫌な記憶として残るか。
私はうるさいガキだったことを自己批判してましたが、思わぬことで少し救われた気がしてます。本当に一長一短だなぁと。
うん、お化け屋敷のおねえさんは気づいてたのかなぁ。彼女は恩人です。私も「子供はうるさくてヤダ」とすぐ言い出す自分を反省しました。
カラビ
2013/01/25 02:29

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